カテゴリー: 税務調査

税務調査-調査結果

はじめに

こんにちは、東京都港区税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

今回は、税務調査が終わった後の結果についてご説明します。

 

申告是認

税務調査の結果、申告内容に間違いが発見されず、指摘事項がなければ申告是認として、今回の調査は終了します。

申告の誤りなどには至らないものの、今後の申告や帳簿書類の備付け、記録、保存に関しての指摘事項がある場合は、その旨の説明や指導が行われ、調査終了となります。

 

修正申告

税務調査の結果、間違いなどの指摘事項が発見されると、その指摘事項についてクロの部分は受け入れて、グレーゾーンは税務署と交渉することになります。グレーゾーンに対して全部認める、全部認めないというのは、会社と税務署お互いの立場から難しいので、どこかで折り合いをつけて落としこむことになります。双方納得できたところで修正申告、追加分の税金を納税して終了となります。

修正申告書の提出と同時に、正しい税額と納付済みの税額の差額を納付します。修正申告して2週間ほどで加算税の通知書が送られてきますので、延滞税などの加算税を納付します。

税務署はできるだけ修正申告書の提出による調査の終了を望んでいます。修正申告書を提出すると不服申し立ての権利を放棄することになり、後々の面倒が無くなるからです。そのため修正申告にするか更生にするかは税務調査における駆け引きに使われます。もし税務調査の指摘事項に納得できない部分あるならば、修正申告書を提出することなく、納得ができるまで交渉をする事が大事です。いったん修正申告書を提出してしまったら、もう後でいくら不服を申し立てても、原則的には支払い過ぎた税金を取り戻す事は困難です。税務署側がいくら修正申告書の提出を迫ってきても、十分に検討しましょう。修正に納得できれば修正申告、納得できなければ更生です。

 

更生

税務調査による指摘事項について、納得できない場合は修正申告書を提出しないことになります。その場合は税務署から更生処分を受けて、調査終了から1ヶ月ほどで税務署から更正通知書と加算税の通知書が送付されます。発送日から1ヶ月後が納付期限となります。

更生通知書には更正後の金額や税額、追加税額、更正の理由などが記載されています。更生内容に不服がある場合、税務署長に不服申立て、異議申立て、国税不服審判書に審査請求をすることができます。

なお、修正申告書を提出しても、また更正によっても追加で納付する税額は同じです。

このように、税務調査の結果、税務署からの指摘事項がなければ申告是認、指摘事項があってそれを認めれば修正申告、指摘事項があってそれを認めなければ更生となります。

 

 

税務調査の関連ページ

税務調査につきましては、下記の関連ページも参照ください。

 

 

おわりに

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その他の税金や節税、起業などについては情報の一覧をご覧ください。

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税務調査-流れ

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

今回は、税務調査の一般的な流れについて紹介したいと思います。

 

税務調査のスケジュール

税務調査は下のようなスケジュールで進みます。

税務調査の流れ

 

事前連絡

税務署から何月何日から税務調査に伺いたいとの電話が、会社もしくは顧問税理士に入ります。調査を拒否することはできませんが、日程の変更は可能です。現金商売の会社など事前連絡がなく突然税務調査が来る場合もあります。

 

調査当日

1~2人の税務署の調査官が3日ほどかけて調査を行います。調査官には身分証明書と質問検査証の携行が義務づけられているので、必ず確認する様にしましょう。不携帯の者に対しては質問に答える必要はありません。ニセの税務職員が会社の機密情報を収集するためにきたという可能性もあるので注意して下さい。

調査官は自分たちで食事を用意するので、会社側で食事を用意する必要はありません。

 

概況聞き取り

初日は社長との世間話からはじまり、会社の業務内容や概況、取引の流れについて説明を求められます。世間話といっても、調査官はその内容と税金を結びつけて考えています。家族構成や趣味などを聞き出しどこにお金を使っているかを探ったり、子供が家を建てたという話題になれば、その資金はどこからでているのか、贈与税は発生しないかなどと常に目を光らせています。金融商品への興味を聞いて隠し財産がないか疑ったり、最近の買物や旅行、交友関係などなど。この辺りはベテランの調査官が得意とするところです。むやみに話題を提供しないようにします。

 

帳簿の調査

税金を減らすには、売上を減らすか経費を増やすかしか基本的にはありません。

そのため税務調査の視点は下記のようになります。

  1. 売上:今年計上すべき売上を来年にズラしていないか。売上を抜いていないか。
  2. 経費:来年計上すべき仕入を今年にズラしていないか。架空計上していないか。私用の飲食費などが紛れていないか。
  3. 在庫:在庫隠しをしていないか、過小計上していないか

帳簿調査の過程で、色々と質問されたり、契約書などの資料の提出を求められます。調査官の要求に即答することは、信用アップにつながります。しかし分からない場合などは曖昧な返答はせずに、時間がかかってもいいのでしっかりと調べてから返答します。

 

調査終了

税務調査の内容、調査官の発言については漏らすことなくメモをとって残します。後からの対策を行うとき役に立ちます。

税務調査が済んだ後は、後日調査官から電話で連絡があり、税務署に出向くことが多いです。
税務調査の後に、調査官は下記について確認します。

  1. 対象勘定科目と増減金額について
  2. 1.に対する過少申告加算税・重加算税の区別について
  3. 消費税の課税計算について
  4. 源泉徴収税・印紙税について

税務署に出向いた際に、その結果を説明してくれます。

調査が始まってから、その結果の説明までは、早くて1週間、長いと2ヶ月以上先となる場合もあります。なにも指摘事項がなければ申告是認となり終了です。指摘事項があれば修正申告を提出するか、税務署からの更生決定を待ち、追加の税金を支払って終了となります。

このように、どういった手順で税務調査が進むのかを知っていれば、前もってしっかりと準備することができ、当日も緊張することなく対応することができます。自信を持って調査官に接すれば、調査官の心証(心に受ける感じ)も良くなり、あらぬ疑いを抱かれれて、余計な調査が増えることを避けられるでしょう。

 

 

税務調査の関連ページ

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おわりに

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税務調査-概要-3

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

税務調査-概要-1税務調査-概要-2に引き続き、色々な税務調査についてご説明します。
今回は反面調査と強制調査、そして調査の時期と調査対象となる期間についてお話します。

 

反面調査

反面調査とは、税務調査において、自分ではなく、調査対象である自分と関係がある取引先や金融機関に対しても調査することをいいます。

取引先や金融機関に反面調査が入ることで、その企業は信用を失い、取引先にも迷惑が掛けてしまう恐れがあります。取引先や金融機関に対する信用は非常に大切な資産です。反面調査が行われるのは、会社の説明不足や不正の可能性がある場合などなので、調査官に疑われそうな取引はちゃんと説明できるように帳簿や証拠を整備しておきます。

判例によると、税務署が反面調査をするには下記の3要件が必要となってきます。

  1. 資料紛失などで納税者の調査だけでは内容が分からない、納税者が他の方法で事実証ができない場合
  2. 納税者の同意を得ること
  3. 問題となっている必要範囲内に限ること

上記のように納税者本人の同意に加えて、取引先の承諾を得てから、反面調査は行えると考えられます。もし、双方に同意を得ないまま、税務署が反面調査を行うようなことがあれば、抗議して反面調査が拡大しないようにする必要があります。

 

強制調査

強制調査とは、税務署ではなくその上の組織である国税局の査察部が、脱税の疑いがある納税者に対して強制的に行う調査です。

納税者はこの調査を拒絶できません。強制捜査には裁判所の礼状が必要であり、資料を押収できる権限を持ち、脱税行為が特定されると検察庁に告発され、刑事事件として処理され、実刑になる場合もあります。脱税額が1億円を超え、かつ悪質な仮装隠蔽工作がなされたと想定される事案が対象となり、年間200件ほどの調査が行われています。

皆さんには映画「マルサの女」で知られていることろですね。一般の会社には縁がないと思います。

 

税務調査の時期

税務署は年始から3月15日までの確定申告時期は大変忙しく、また7月の人事異動では約25%の職員が異動となります。この期間を除いた3月~5月、8月~12月が税務調査のシーズンといえます。

7月の人事異動が落ち着いた9、10月は税務署もスケジュールが立てやすく税務調査が一番多い時期です。税務署も時間的余裕があるので、念入りに調査してガッツリと税金を取ろうと考えいます。4、5月も税務調査が多いですが、6月中に調査をまとめて7月の人事異動に備えなといけないため、あまり厳しく調査せずに件数を稼ぐというスタンスのようです。

 

税務調査の対象となる期間

調査対象となる年度は一般的に法人は直近5期分、個人事業主は3年分です。不正の事実があれば7期分まで拡大します。

まだ申告を行っていない調査日現在の年度の調査が行われることもあります。例えば調査日時点での現金残高と現金出納帳を確認する、直近数日分のレジの売上レシートペーパーを調査するといったもので、現金商売の納税者に対して行われております。

調査する税金の種類は、法人は法人税と消費税、個人事業主は所得税と消費税で、源泉所得税の調査や印紙税の調査なども行われます。なお、法人への調査の場合、社長個人の所得税は基本的には調査対象にはなりません。そのため社長個人の財産や帳簿等を調査する権限はありません。しかし、会社内に保管してある私物、会社の帳簿や書類が置かれている自宅の保管場所、会社と社長との間に取引や借入貸付がある場合の通帳などは、提示して説明する必要があります。

 

 

税務調査の関連ページ

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税務調査-概要-2

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

前回の税務調査-概要-1に引き続き、色々な税務調査についてご説明します。
今回は現況調査と無予告現況調査についてです。

 

現況調査

現況調査とは、調査官が調査室から出て、金庫の中や書類の保管場所を確認することをいいます。場合によってデスクやロッカーの中を調査することもあります。現況調査においてはプライバシーを侵害されトラブルになることも少なくありません。調査官は言葉巧みにプライベートなものまで確認しようとしますが、任意調査である以上、納税者の合意がなくては、プライバシーに踏み込むことはできません。

調査官と納税者のやりとり調査官「このカバンに何が入っているか確認させてください」

納税者「カバンの中はプライベートなもので、税務調査には無関係なものしか入っていません」

調査官「調査に関係あるかどうかは我々調査官が確認します」

納税者「プライベートなものなのでお断りします」

納税者「令状なしに強制調査のようなことをするのは違法ではないですか」

このように拒否すれば調査官も引き下がるでしょう。明確に拒否しないと、明確な否定が無かったので調査官の現況調査に承諾(黙示の承諾)したと言われかねなせん。現況調査はプライベートなものであるなど明確な理由があれば拒否できます。納税者側の承諾無しで行うことは違法であると覚えておきましょう。

 

無予告現況調査

任意調査の一種で、現金商売の飲食店など、ありのままの姿を調査する必要がある場合には、事前連絡なく抜き打ちで調査することがあり、これを無予告現況調査と言います。任意調査の10~20%が無予告現況調査となります。

強制捜査ではないため、業務に支障がある場合など、調査の延期をしてもらうことは、建前としてはできます。事前の通知なしに、あえて現況の調査にきたという調査官を納得させるほどの理由がない場合は延期できません。多少業務に支障がある程度ではダメでしょう。突然の調査で不快になるのはもちろん分かりますが、ここは感情を押さえ、やましいことはないのでどうぞ調べて下さい、と冷静に対応して調査官の信用を得ます。

また態度や目線、目配せ、不審な動きといったソフト面も調査官はしっかり見ています。私物の検査やプライベートな質問には、業務に関係ない理由を言って拒否します。

調査官が怪しいと疑う事が発見されたときは、その疑いを解くために説明しなければなりませんが、調査官が不当と思われる見解を持っているときは、その撤回を要求します。

代表者が不在の場合は、日を改めてもらいまます。しかし調査官も、ハイそうします、とはなりません。できる限りの調査を行うようにするでしょう。調査官は質問検査権を持っています。その範囲は法人税法の場合「法人に質問」するものと規定されており、所得税法の場合も、法人税法の場合と同様、家族、従業員も当然含めての対象になります。しかし代表者が不在では開けることができない金庫や机の引出等を開けたり、代表者でなければ見ることのできない帳簿書類等を見せたりする必要はありません。代表者不在の場合でも従業員は落ち着いて対応して、よく分からないことについて想像で答えたり、できない約束をしないように気をつけます。

調査官がまず確認するのは現金残高と現金出納帳が合っているかどうかです。また金庫や机の中などの開示も求められます。昨日までの売上が正確に帳簿に反映されていれば問題ありませんが、そうでない場合、調査はどんどん長引いてしまいます。

 

 

税務調査の関連ページ

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おわりに

税務調査-概要-3に続きます。

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税務調査-概要-1

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

皆さんは税務調査と聞くと何を想像しますか?なんとなく怖いなあ、嫌だなあと思う人も少なくないでしょう。映画「マルサの女」を思い浮かべる人もいるかもしれません。

税務調査は、前もって中身が分かっていれば怖いものではありません。むしろ、会社の管理体制について無料でチェックしてくれる頼もしいサービスであると、前向きに考えることもできます。

税務調査にも色々な種類があります。まずは各税務調査の概要について簡単にご説明したいと思います。

税務調査についてのその他の情報は情報の一覧を参照ください。

 

 

税務調査

税務調査とは税務署や国税局が納税者の申告後に申告内容を調査して、誤りがあれば修正を求めることをいいます。納税者のもとに行って帳簿などを調査する「実地調査」、納税者の取引を調べるために納税者ではなくその取引先を調査する「反面調査」、納税者の資産や取引を調べるために取引金融機関を調査する「金融機関調査」があります。

税務調査において、誤りがあった場合、申告していた法人税や所得税などの不足分に加えて、延滞税、過少申告加算税、無申告加算税や重加算税を納付することになります。

 

 

任意調査

一般的な税務調査のほとんどは、納税者の同意のもとで行われる任意調査です。任意といっても、調査官には納税者に対して税金に関する質問を行える「質問検査権」があり、納税者は質問に答えない、ウソを言うことはできません。正当な理由なしに調査を断ったら罰則が科せられます。

 

 

準備調査

調査に入る前に、調査官は「準備調査」といって、過去3期以上の申告書、決算書を分析して、大きな増減項目をピックアップ、利益率の変動などから調査する項目を絞り込みます。

前回の調査内容や、会社代表者や役員の申告状況も調べます。

「取引資料せん」という資料も調べます。「取引資料せん」とは、調査対象会社と取引がある会社又は個人から入手した資料で、取引相手、内容、日付、金額などが記載された資料で、調査や法定資料として収集したものです。

このように調査官は念入りに準備をして調査に挑むのです。

 

 

事前連絡

任意調査の際は、納税者または税理士に、1週間ほど前に電話などで連絡がきます。調査を拒否することはできませんが、日程の変更は可能です。取引先との重要な約束や出張などがスケジュールされている場合は、その事情を具体的に説明して調査の日程を変更してもらいます。

しかし、たいした理由がないのに先延ばしされたと調査官が感じれば、心証が悪くなりますし、次から事前連絡してもらえなくなるようなこともあるので、重要な予定が入っていない限りは指定された調査日程に従うべきです。

事前連絡を受けたときは、調査を担当する人の所属部門と氏名を忘れずにメモをして税理士に連絡します。調査官によって事前の準備対策が変わってくる可能性があるからです。

税務調査の事前連絡があったら、すぐ税理士に連絡をしてください。調査官の氏名、所属部門、日程を知らせて調査当日の立会いをお願いします。そして経理処理の考え方や説明の仕方について税理士から指導を受けるなど調査の準備します。

 

 

税務調査の関連ページ

税務調査につきましては、下記の関連ページも参照ください。

 

 

 

おわりに

税務調査-概要-2に続きます。

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