簡単ざっくり企業価値評価

はじめに

天秤
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

 

公認会計士・税理士として、会計や税務だけでなくコーポレートファイナンスに関わる業務に携わってきた経験から、ビジネスの現場で使えるファイナンスを紹介したいと思います。

 

うちの会社って値段をつけるといくらくらいになるのかな?あの会社の価値ってどれくらいなのだろう?こんな時、企業価値を簡単に計算できたら便利だなあ、と思ったことはありませんか。

今回は、そんな時に会社の価値を大まかに計算するやり方、簡単ざっくり企業価値評価について説明したいと思います。

 

 

企業価値評価の方法はいろいろ

企業価値評価 ( Valuation、バリュエーション ) の方法には、コストアプローチ ( 簿価時価純資産法など ) 、マーケットアプローチ ( 倍率方、マルチプル法など ) 、インカムアプローチ ( DCF法など ) 、これらの折衷法etcと色んな方法があります。

どの方法もちゃんとやろうとすると手間がかかり、サクッと計算できるものではありません。

 

 

簡単ざっくり企業価値評価

そこでオススメなのが、この簡単ざっくり企業価値評価です。やり方はいたって簡単です。

( 営業利益 × 0.6 + 減価償却費 ) × 10

これだけです。

これは企業価値なので株主価値を計算したければ、企業価値から借入金をマイナスすればOKです。

 

企業価値や株主価値の違いについては、「株主価値、企業価値、事業価値、似ているようで違う3つの用語」を参照ください。

 

 

簡単ざっくり企業価値評価の計算例

簡単ざっくり企業価値評価の計算例として、営業利益が100万円、減価償却費が50万円、借入金が200万円の会社があったとします。
その会社の価値は下記のように計算します。

( 100万円 × 0.6 + 50万円 ) × 10 = 1,100万円 = 企業価値
1,100万円 - 200万円 = 900万円 = 株主価値

この簡単ざっくり企業価値評価、企業価値評価バリュエーションの専門家にとってはツッコミどころ満載でしょうが、ねらいはあくまでざっくり、パパっとです。
(私もバリュエーションの専門家なので、業務としてバリュエーションをするときは、時間をかけて詳細な仮定を置いてきちんと算定します)

皆さんも自分の会社や、取引先の規模などを調べるときなどに、この簡単ざっくり企業価値評価を利用してみて下さいね。

 

 

簡単ざっくり企業価値評価の応用例

簡単ざっくり企業価値評価の応用例として、不動産の評価があります。

例えば、自分が今住んでいる賃貸マンションの部屋の価格をざっくりと計算したい場合。

年間家賃 × 10

月の家賃が10万円の部屋の価格はこうなります。

10万円 × 12か月 × 10 = 1,200万円

安すぎるよ、って思われる方もいると思います。

 

企業価値も難しいですが、不動産価値の評価も難しいですよね。

企業価値を評価する場合、例えばM&Aの現場では、買い手と売り手で評価額に2倍以上差があるなんて場合も少なくありません。

 

この場合も、不動産投資をするなら不動産価格が想定年間家賃の10倍以下の物件しか買わない、という私の主観が入っています。

 

 

おわりに

港区や渋谷区、新宿区といった東京23区の若手起業家様で、税理士をお探しの方がおりましたら、東京都港区にある当税理士法人にお声がけください。M&Aやストック・オプション導入、企業価値評価(バリュエーション)などファイナンスにも強い若手の公認会計士・税理士が、税務会計顧問としてだけでなく社外CFOとしても支援させて頂きます。

 

最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
税金や節税、起業などについて、皆様のお役に立てる情報があるかもしれませんので、よろしかったら情報の一覧もご覧ください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。